頭痛・片頭痛、MRI、福岡県、脳ドック、森高脳神経外科クリニック

森高脳神経外科クリニック

診療について

頭痛

 頭痛は、命にかかわる頭痛と、命に別条はないものの日常生活に支障をきたす頭痛に分類されます。命にかかわる頭痛として、くも膜下出血、脳腫瘍、脳出血、脳炎などがあります。これらの頭痛のほとんどがMRIで異常が認められます。一方、命に別条はないものの日常生活に支障をきたす頭痛として、片頭痛、群発頭痛、緊張型頭痛、薬物乱用頭痛などがあります。これらはMRIで異常は認められません。
 当クリニックの治療方針ですが、まず命にかかわる頭痛であるか否かをチェックするために、問診、神経学的検査(身体チェック)、MRIを行います。そしてMRIで異常がみつかれば、多くは入院が必要になるので、入院設備のある病院を紹介いたします。MRIで異常がない場合は大半が片頭痛、群発頭痛、緊張型頭痛、薬物乱用頭痛ですので、それぞれの頭痛に応じた治療をします。なおこれらの中には診断はついても頭痛の改善が一筋縄ではいかない頭痛もあります。その場合、症状の変化をみながら、二の手、三の手を打っていきます。あきらめないでください。
 ここでは当クリニックでよくみる頭痛の症状と治療を書いてみます。
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【片頭痛】
 比較的若い年令層で女性に多くみられます。片頭痛の半数以上に家族歴がみられますが、片頭痛の子供の7割に家族歴があり、片頭痛の約2割は子供のときから始まっているともいわれています。
 痛みは発作性で、月に1~2回繰り返しておきます。痛み方はズキンズキン、ガンガンと脈を打つような感じで、こめかみから眼のあたりに強く生じます。片頭痛といっても頭の片側だけではなく両側に起こる場合もあります。頭痛の程度はかなり強く、吐き気や嘔吐を伴うのが特徴です。女性の場合は生理に関連しておこることが多々あります。 
 片頭痛には前ぶれ(前兆)を伴うことがあります。最も多いのは、目の前にチカチカ、ギラギラした光が現れ、これが次第に広がっていくにつれ、もとの所が見にくくなるというものです。これを閃輝性暗点といいますが、この前ぶれが20~30分続いたあとに激しいズキズキした痛みがおきます。
 さて片頭痛の治療ですが、一般の鎮痛剤で効けばいいのですが、痛みが強いとなかなかそうはいきません。現在イミグラン、ゾーミック、レルパックス、マクサルト、アマージといった片頭痛の薬(これらを総称してトリプタン製剤といいます)が発売されています。このタイプの薬は一般の鎮痛剤に比べ、頭痛が始まって内服しても効果があり、また頭痛の改善程度もかなり優れています。
 小児の片頭痛の場合ですが、小児は一眠りすると頭痛が結構楽になります。小さい子供さんの場合、睡眠は有効です。しかし成人の場合、寝すぎるとかえって片頭痛が生じやすくなることがあり、成人は適度な睡眠時間が大切です。
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【群発頭痛】
 片頭痛に似た頭痛に群発頭痛という頭痛があります。
これはある一定の期間(多くは1~2ヶ月)毎日何回も激しい頭痛が繰り返しおこります。繰り返しおこることが、群発地震と似ているので群発頭痛というわけです。通常明け方からおこり、片方の目の奥がえぐられるような強い痛みです。痛みのある側の目が充血したり、涙が出たり、鼻水が出たり、あるいは鼻が詰まったりすることもあります。片頭痛と違って、なぜか男性に多くみられます。頭痛が起こっているときに酒など飲もうものなら、さらに頭痛は悪化します。この頭痛はイミグランなどの片頭痛の薬(トリプタン製剤)が効果があります。
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【緊張型頭痛】
 この頭痛の特徴は、頭にお鍋をかぶったような、はちまきで締付けられたようなといった圧迫感、頭重感があることです。痛みは一日中だらだらと毎日続きますが、午前より午後に強くなることが多いようです。一般に片頭痛ほど生活に支障をきたすことはありません。
 原因ですが、精神的ストレスと身体的ストレスが考えられます。不安や心配事などの精神的ストレスが長く続くと、肩や後頭部の筋肉の緊張が高まり、このために押さえつけられたような痛みがおこります。
 次に身体的ストレスの要因として、同じ姿勢で、特に下を向いて、目と肩を使う作業をする方に多くみられます。コンピューターの前に座って一日中仕事をする方とか、タクシーやトラックの運転手さん、美容師や縫裁業の方などです。
 治療ですが、精神的ストレスのある方は、そのストレスを取り除くことが一番ですが、筋肉の凝りを和らげたり、精神を安定させる薬が効果があります。
 一方、身体的ストレスが原因の方は仕事の合間にストレッチ体操や柔軟体操すると痛みが軽減します。下を向いて作業をする時間が長い方は、まず姿勢を正し、時々首を上に向ける動作をするだけでもかなり痛みが和らぎます。また肩が冷えると血行が悪くなり、このために筋肉が凝って痛みが増強しますので、寒い時期は肩を冷やさないように、むしろ暖めてください。
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【薬剤乱用頭痛】
 以前から鎮痛剤の飲みすぎはよくないと言われていましたが、最近頭痛のために鎮痛剤を飲みすぎると、その鎮痛剤によって新たな頭痛が生じることがわかってきました。腰痛や関節の痛みなど頭痛以外の為の鎮痛剤内服では起こりません。
 一般的に鎮痛剤を2日に1回の割合で3ヶ月内服すると薬剤乱用頭痛になるといわています。また、市販の鎮痛剤には少量のカフェインが混ぜてある合剤が多く販売されています。このカフェインが入っている鎮痛剤を飲みすぎるとより頭痛が起きやすくなります。この合剤や片頭痛の薬であるトリプタン製剤や風邪薬(PL顆粒など)は3日に1回の頻度で3ヶ月以上内服するとやはり薬剤乱用頭痛になります。
 この頭痛の原因で多いのは、もともと片頭痛があり、片頭痛が起こりそうな時に、ついつい早めに鎮痛剤を飲んでしまって、飲む回数が増えてしまう場合です。薬剤乱用頭痛になると大変です。頭痛地獄になり、治療が困難です。思い当たる方は相談ください。
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【くも膜下出血】
 多くは脳の動脈にできた瘤(こぶ)の破裂が原因で、突然頭をバットや金鎚で殴られたような激しい痛みで発症するのが特徴です。くも膜下出血は脳の病気の中で最も恐ろしい病気のひとつです。通常、何のまえぶれもなく起きるため、予防の方法はありませんが脳動脈瘤がMRI、MRAでみつかることがあります。ある家系に多発することがあるため、身内(血縁)にくも膜下出血になられた方があれば、検査をお勧めします。
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【椎骨動脈解離】
 聞きなれない名前と思いますが、簡単に説明します。心臓から脳には左右の頸動脈と左右の椎骨動脈と計4本の動脈が通っています。椎骨動脈は脳の後ろの方を通る動脈ですが、この血管の壁が裂けると(解離といいます)裂けた方の後頭部や頚部に強い痛みが生じます。以前は稀な病気といわれていましたが、MRIなどの画像診断機器が普及し性能が向上するにつれて、結構よくある病気だとわかってきました。自然によくなることも多いのですが、時に脳梗塞やくも膜下出血などを合併し、命にかかわることもあります。比較的若い人に多い病気です。MRIや造影剤を使用したCT、それに血管造影が診断に有用です。
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【脳腫瘍】
 脳腫瘍の20~30%は頭痛で発症します。しかし脳そのものは痛みを感じません。では何故頭痛が起こるかというと、脳の表面には硬膜という紙のような膜があり、この硬膜が痛みを感じるのです。頭蓋骨の中の容量が腫瘍によって増えてくると、この膜が圧迫牽引されるため、鈍痛が起こってきます。緊張型頭痛に似た痛みです。頭痛が次第に強くなるとともに、吐き気を伴ってくると要注意です。また脳腫瘍は頭痛だけでなく、腫瘍のできる場所によって麻痺や言語障害、視力、視野障害、耳鳴り、難聴、痙攣など様々な症状を伴う場合もあります。
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【髄膜炎(脳膜炎)、脳炎】
 脳は本来きれいな場所で、細菌やウイルス、真菌(カビ)などの病原体はいませんが、身体の抵抗力が落ちたりすると、これらの病原体が脳に侵入してきます。そうすると頭痛とともに熱がでます。風邪を引いたにしては頭痛が強く感じられるときや、頭痛とともに首の後ろや背中も硬くつっぱったように感じるときはこの病気が疑われます。MRIなどの画像診断とともに、腰の背骨の間から針を刺して髄液(脳は水のような透明な液体に浮かんでいますがこれを髄液といいます)を調べることによって診断がつきます。
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【慢性硬膜下血腫】
 酒飲みの中高年の男性に多いのが特徴です。転倒して頭を柱や壁にぶつけた後、2~3週間から2ヶ月ほどの間に、ジワジワと脳の表面に血が溜まってきて、脳が圧迫され、いろいろな症状がでます。頭痛や麻痺、言語障害が比較的多く認められる症状です。意識がなくなるような強い打撲でなくても生じます。MRI検査で診断できます。
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【副鼻腔炎に伴う頭痛】
 鼻の奥には空気がたまった場所が幾つもあります。この場所を副鼻腔といい、この空間は鼻の奥から、目と目の間、前額部(おでこ)までひろがっています。ここにバイ菌が入って炎症を起こすと(要するに蓄膿症)ぽっぺたや、目の周囲、眉毛の上に鈍い痛みが起きます。顔を下に向けるとズーンとした違和感があることもあります。MRI検査をすれば判ります。

脳卒中

 脳卒中は脳出血、脳梗塞(脳血栓、脳塞栓)、くも膜下出血に分類されます。動脈硬化で脆くなった動脈が破綻して切れたら脳出血、詰まれば脳梗塞です。また脳梗塞は不整脈が原因でおこる場合もあります。これを脳塞栓といいます。そして脳血栓と脳塞栓を総称して脳梗塞といいます。
 脳梗塞、脳出血は障害をうけた血管の領域の脳症状がでます。よく認められる症状は
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1 体の半分が動かない(麻痺している)、しびれがある。
2 ことばがうまくしゃべれない、呂律がまわらない。
3 ものがだぶってみえる。
4 目の前がみにくい、視野が狭くなった。
5 ふらふらしてまっすぐ歩けない。
6 めまいがひどい。
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などです。また障害された脳の範囲が広いと意識障害、頭痛、嘔吐などの症状も出現します。これらの症状が現れたら、ただちに脳を診る病院を受診してください。当クリニックでは神経学的チェックをするとともに、脳のMRI、MRA、頚部エコー、心電図等を行い、必要があれば脳卒中センターのある病院を紹介します。
 脳出血や脳梗塞は予防が重要です。動脈硬化の原因である生活習慣病のリスクファクターを無くすべく努力しないといけません。
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リスクファクターとして①高血圧②糖尿病③高コレステロール血症④高尿酸血症(痛風)
⑤飲酒、喫煙⑥肥満⑦不整脈⑧運動不足⑨ストレス⑩脱水などがあります。
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当クリニックではこれらの生活習慣病のチェック、治療もいたします。
 次にくも膜下出血ですが、多くが脳動脈瘤の破裂が原因で、即死することもある怖い病気です。症状は突然の激しい頭痛で、金槌やバットで頭を叩かれたような痛みといわれます。多くはMRIで診断がつきます。
 脳動脈瘤は喫煙と高血圧があると破れやすいといわれていますが、動脈瘤ができる原因はよくわかっていません。この動脈瘤の発生を予防することは今のところ不可能です。したがってくも膜下出血を予防するには動脈瘤をみつけて、破れないような処置をするしかありません。動脈瘤をみつける方法として、MRI、MRAが極めて有用です。心配な方は相談されてください。特に身内に脳動脈瘤がおられる方は、同一家系にできやすい傾向がありますので、受診を勧めます。

もの忘れ

 当クリニックではアルツハイマー型認知症の早期発見に努めています。その方針として、問診とともに認知機能テスト(長谷川式認知機能検査)を行います。また甲状腺機能低下症でも認知機能低下が認められることがありますので、甲状腺機能を含めた一般血液検査を行います。そしてMRIで脳の異常の有無、特に脳萎縮の程度をチェックします。当クリニックでは脳の萎縮を評価する際にVSRAD というソフトを使用しています。このVSRADとはVoxel-Based Specific Analysis System for Alzheimer’s Diseaseの略です。超電導MRIでしか使用できないソフトで、認知症にみられる側頭葉内側(海馬)の萎縮の程度を解析するものです。このソフトにより、早期アルツハイマーの画像が客観的に評価できるようになりました。もちろんこの検査は補助検査であり、アルツハイマー型認知症の最終診断は症状によります。
 以上の手順を踏んで、アルツハイマー型認知症と診断されれば、認知症治療薬(現在5種類ありますが、アリセプト、レミニール、メマリー、リバスタッチ、イクセロンパッチ)で治療を開始します。どの薬を選択するかは、症状をみて判断します。
 なお認知症を心配されて受診される際は、必ず、一緒に生活してある方、もしくは受診者の生活をよく把握してある方が付き添ってください。

森高脳神経外科クリニック

森高脳神経外科クリニック

〒811-2244
福岡県糟屋郡志免町志免中央4丁目16-1

Tel.092-937-2214

診療内容

頭痛・脳卒中・もの忘れ
脳神経一般